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HISTORY · レイ

反復は、同じ外見を増やすことだけではない

反復を比較する時は、繰り返す単位と、それを繰り返す理由を分けます。同じ点が一枚の画面を埋めること、同じ手順を別の壁で実行すること、同じ図柄を何度も告知することでは、変わらないものが異なります。この記事では、作中の配置、作品をまたぐ手順、受け手への提示という三つの位置を区別します。これはBASの整理であり、反復の起源や全文化に共通する目的を説明する分類ではありません。

ソル・ルウィットは「Paragraphs on Conceptual Art」で、単純な形を反復することが、その配置へ関心を向ける方法になると述べています。一九六七年の作家自身の制作論です。ここで単純さは、作者らしい珍しい形を目立たせるためだけに使われていません。単位を控えめにし、関係の方を考えるという選択もあることが、この議論から読み取れます。

その後の《Wall Drawing 51》の館記録には、建築上の点を直線で結ぶ指示と、一九七〇年の最初の設置が記されています。場所が変われば、結ぶべき点も変わります。この例は、同じルールを保つことと、同じ完成画像を複製することを分けて考える材料になります。個別作品の記録であり、ルウィットの全作品が同じ手順だという意味ではありません。

こうして位置を分けると、広告の表示回数を増やすことから、制作の一貫性まで推定する飛躍を避けられます。逆に、制作の手順が一貫していても、その手順が見手へ伝わるとは限りません。作品を比べる際には、何が反復され、何が毎回変わるのかを記述します。装飾、儀礼、工芸などへ比較を広げる場合も、それぞれの資料と用途を別に確かめる必要があり、一つの美術論でまとめることはできません。

02
STORY · レイ

制作の問い、作品の同定、観客の反応

「なぜこの形がこの作者を示すのか」という問いには、少なくとも三つの仕事が含まれています。作者がどんな判断を繰り返したかを読むこと、ある対象をどの作品として扱うかを調べること、見る人が実際に誰を思い出したかを確かめることです。制作論、作品の同定、受け手の調査は、同じ結論を別の言葉で述べているのではありません。答えの形式も、必要な資料も違います。

ダントーの一九六四年論文「The Artworld」五七七〜五七八頁には、外見が同じ水平線の絵を、異なる内容として説明する思考実験があります。見える形だけでは、作品として何を見ているかを尽くせないという論点です。美術館の評価点を足せば作者の知名度が上がるというモデルではなく、見た目と解釈の関係を吟味する哲学的な議論として使います。

これに対してルウィットの制作論からは、何を基本単位とし、どんな決め方で展開するかという問いを取り出せます。作品を同定する議論と、制作時の選択を語る文章を並べる利点は、片方で見えなかった対象が見えることです。ここから作者名の想起率を計算することはできません。作者が語る意図と、館が付す説明と、鑑賞者が受け取る内容が一致するかは、さらに別に確かめる問題です。

BASはこの三つを、制作、提示、受け取りの比較に用います。たとえば同じ記号を使う二つの展示なら、作り方の説明が異なるのか、作者名の示し方が異なるのか、見る人の前提知識が異なるのかを分けられます。まだ観客の記録がなければ、その欄を仮説のままにします。理論名を並べるよりも、どの問いにどの根拠が答え、どの問いが残ったかを示す方が、比較の筋道は明確になります。

03
SYMBOLS · レイ

作者を思い出すまでの、確かめるべきつながり

BASは、制作された形、作者名を伴う提示、見る人の接触、その後の想起を、調べる対象として分けます。この並びは、反復すれば順番に効果が生まれるという法則ではありません。作品は多数あっても紹介の機会が少ない場合や、紹介が広く届いても作者名まで読まれない場合を想定できるからです。まず、どのつながりについて話しているのかを限定するための、仮の見取り図です。

最初のつながりでは、複数の作品に本当に共通点があるかを確かめます。次は、その共通点と作者名がどんな説明で並んだかです。作品集で一緒に掲載されることと、会場で名前を示さず見られることでは、接触の条件が違います。ここまでを制作・展示の記録で確かめても、観客の頭の中に同じ関係ができたとは言えません。伝える側の設計と受け取る側の結果の間には、確認すべき空白が残ります。

受け取りを調べるなら、見た覚えがあるか、名前を挙げられるか、別の作品との共通点を説明できるかを別々に聞く案があります。名前の選択肢を出した場合と、何も示さずに尋ねた場合も区別します。前者の正答を、そのまま自発的に思い出した証拠にしないためです。これらは本稿が提案する観察の設計であり、実施済みの研究結果でも、標準化された心理尺度でもありません。

さらに、反対向きの関係もあり得ます。先に作者名を知っている人ほど作品を探すなら、接触回数が多いことは、もともとの関心の結果かもしれません。友人の紹介や別の媒体も影響するでしょう。回数と想起が一緒に増えても、回数だけの効果と決めないことが必要です。この見取り図の役割は、循環を美しく描くことより、因果を語る前にどの観察が欠けているかを見つけることにあります。

04
REEDITING · レイ

小さな記号を使う時、何を続けるか

架空の読書室が、自分たちで考えた三つの丸を案内に使う場面を考えます。毎月同じ印を刷るだけでなく、三つの丸を「読む、話す、持ち帰る」という活動の順序に対応させる案があるとします。ここで検討したいのは、印を何回出すかだけでなく、その説明が実際の活動と結びついているかです。これはBASの企画例であり、三つの丸が認知や集客を高めた実例ではありません。

使う場所ごとの違いもあります。小さな予約票では三つの活動を全部書けず、入口の掲示なら順番を説明できます。見た目を完全にそろえることと、同じ関係を読み取れることが一致しない場合です。残したいのが活動の順序なら、縮小で丸がつぶれる案より、文字と組み合わせる案が合うかもしれません。一貫性を色や寸法の固定だけにせず、何を一貫させたいかを先に言葉にします。

受け手の反応も、印そのものと活動を分けて聞けます。丸は覚えているが何の場所か分からない、活動は覚えているが印は気にならない、という答えは異なる材料になります。前者なら名前や説明の位置、後者なら印を続ける必要そのものを見直せます。どちらも失敗と決める必要はありません。目的が利用者の道案内なら、印を有名にすることより、迷わず入れることを優先する判断もできます。

試す場合は、利用する権限のある自分たちの材料で二つの紙見本を作り、何の案内だと思ったかを任意に尋ねる程度から始められます。少人数の答えは世間一般の評価ではなく、その場で説明を直す手がかりです。印を変える、説明を変える、しばらくそのまま使うという選択は、目的に照らして決めます。続ける期間そのものを成果にせず、続ける理由が残っているかを見るための応用です。読書会の案内を作る場面なら、丸い印を変える前に、説明と見せる場所をどう組み合わせるかを選べます。「3人と相談してみる」へ自分たちの紙見本の迷いを持ち込み、印、案内文、使う場のどこを試すかを一緒に考えてもよいでしょう。